ペトリ FTE
    
大衆機としての役割 

カメラが欲しくてもなかなか買えなかった昭和30年代の一般庶民に対し、手を差し伸べてくれたメ-カ−がペトリだった。
キヤノン、ニコンといった高級機は一般庶民には高値の花である。しかしどうしてもカメラが欲しいという人達はペトリを選んだ。高速シャッタ−が1/500秒までしかないといっても実用には何の不満も無いし、一眼レフは交換レンズも用意されている。キヤノンのボディ一台買う値段で、ペトリならボディと交換レンズ2本が買えた。
しかし、当時の学生や一般の青年労働者は、毎月の給料の中から少しずつひねくりだしてやっとの思いで手に入れたのだと思う。今ほどクレジットの分割が普及していなかった頃の事である。カメラぼうやのクレジットマ−クが懐かしいが、このキャラクタ−が登場するのは昭和40年代にまで待たなければならない。
さて、このカメラはシャッタ−スピ−ド優先であり、レンズもEEの専用のレンズとなる。ペトリのV6を使ったことのある自分としては、このカメラにはそれほど期待していなかったが、意外に使いやすくびっくりした。
残念なのは交換レンズがなかなか手に入らないことである。こういうマイナ−なカメラは売れたとしても標準レンズ付がほとんどで、他のレンズまで買う人はあまりいなかったのだろう。もしあれば是非手に入れて描写を試してみたいと思う。

みのかんのFTE
たしかかなり安く買ったと思う。実はペトリのV6を2台使ったことがある。しかし、これが故障の連続である。メカ的には非常に面白い機種ではあったが、修理となるとそれなりに難しくて、何回か直したが、結局駄目であった。
今回はあたりである。非常に使いやすくて、今のところ故障もしない。

INDEXに戻る